トライフェクタKPI:プレイヤーサポート従事者の強みを活かす評価システム・対応振り分け

実際にプレイヤーサポートの部門で働いたことがある方なら、その仕事が単にサポートチケットへの対応に留まらないことをご存じでしょう。サポートチームは、対応の効率や質を担保しつつ、一人ひとりのプレイヤーに満足してもらえるよう日々努力しなくてはなりません。その道のプロフェッショナルになるには同時に、急速に変化するゲーム業界、新機能、コミュニティの期待、目まぐるしく変わるテクノロジーに関する最新情報を常に把握しておく必要もあります。このように多くの要素があるため、良いサポートをどう評価するべきか悩むのはもっともなことでしょう。
TransPerfect Gamesでは、この問題に長く向き合ってきました。その答えが、私たちが「トライフェクタKPIシステム」と呼ぶ仕組みです。ここでは、チーム内で実際にどのように運用しているか、そしてこの仕組みがゲームチェンジャーになると私たちが考える理由を紹介します。
従来のメトリクスでは不十分となる理由
サポート業務を評価する指標として多くの場合に使用されるのが、問題の解決数(チケット解決数)、正確性、ユーザーの満足度という3つの指標です。シンプルな内容ではありますが、3つのカテゴリーすべてで優れた成果を上げなければならない、という現実的ではない前提の上に立つ仕組みともいえます。私たちの働き方は、一人ひとり異なっています。
自分のチームのメンバーについて考えてみてください。ある人は、効率が強みで、シフトのたびに大量のチケットを解決できるかもしれません。こうしたタイプは、効率化することが好きで、細かなプロセスまで高速化し、定型タスクを自動化して、あらゆるシナリオに対応できるようテンプレートを準備することに長けています。
一方で、対応するチケットの数が少なくなるとしても、時間を取って細部に至るまで内容を吟味して、正確性の高い対応をする人もいるでしょう。
また、多少時間がかかっても、相手の満足度を重視するような対応が得意な人もいるかもしれません。結局のところ、プレイヤーサポートとは、ゲームに情熱をかける人同士のやり取りなのです。
従来の評価システムでは、一人ひとりのエージェントの間に自然に生まれる差が考慮されません。代わりに理想的なエージェント像を画一的に押しつけることで、全体的な成果が下がることが多くあります。全員を同じ型にはめ込もうとすれば、価値を生み出せる個人の強みを無視することになり、プレイヤーから最も求められるはずの品質を低減してしまうリスクがあります。
トライフェクタKPI:柔軟性に富んだソリューション
私たちが求めたのは、各エージェントの強みが評価されるのと同時に、スピード、品質、満足度の3点が重視されつつもすべてを同時に満たすことは要求しないシステムでした。そこから生まれたのがトライフェクタKPIです。すべての要素で卓越性を求めるのではなく、各エージェントが2つのメトリクスで成果を上げていれば、3つ目の要素は許容範囲にあれば問題ないとする仕組みです。
では、実際にどのように運用されるか例を挙げましょう。
• 対応が早くユーザー満足度も高いエージェントは、品質のスコアが多少低くても、優秀であると評価されます(当然、対応に重要な内容が漏れていない場合に限ります)。
• 丁寧な対応かつ高いユーザー満足度を得るエージェントは、対応スピードが速くなくても、貢献度は極めて高いと評価されます。
自分らしさを発揮できる余白を持たせることで、エージェントは無理に苦手分野を克服することに終始することなく、強みを活かすことができるのです。結果として、より効果的に業務が進み、チーム全体の力も上がります。

出来上がったエージェントのプロファイルは、チケットを振り分ける際にも非常に役立ちます。スピード感があり細部への注意力もある人には、支払いやアカウント関連のチケットに対応してもらうのが最適です。
対して、常にプレイヤーからの満足度が高く、ゲームに詳しい人は、コミュニティから寄せられるゲーム関連のクエリ対応が合っています。
トライフェクタKPIによって、各カテゴリーのチケットに対応する際に、各エージェントの強みを把握して活かすことができるのです。
カルチャーの変化と実際の結果
トライフェクタシステムを導入しても、KPIダッシュボードの内容を更新するだけでは不十分です。チームが協力して働き、一人ひとりが発揮する価値を認識することが大切になります。得意なことが認められる環境になれば、お互いに助け合うような雰囲気が生まれます。パフォーマンスや成長に関する会話は、よりオープンで心理的負担が少ないものになります。すべてにおいて成果を上げなければならないというプレッシャーから解放されることで、燃え尽き症候群やインポスター症候群になる人が減り、定着率の上昇とコスト削減につながります。
何よりも、プレイヤーが変化を感じられるでしょう。エージェントが自身の力を最大限発揮できる環境にあれば、サポートの質が上がり、解決策が迅速に提示され、対応に人間味も生まれます。チームが持つエネルギーと自信が、プレイヤーの体験に直接好影響を及ぼすのです。
成果の測定と改善の余地
評価にメトリクスを使用している点は、以前と変わったわけではありません。現在も現実的な目標を立て、定期的に進捗を確認し、低すぎるカテゴリーが出ないようにしています。しかし、すべてに卓越した万能エージェントになる必要はなくなり、プレッシャーは和らぎました。当社のチームリーダーは引き続きシステムの改良と適応を進めています。品質ガイドラインの調整から、対象者へのコーチングの提供、エージェントが希望する成長分野に対する新たなサポート方法の開発まで、必要であれば何でも行っています。
トライフェクタも完璧ではありませんが、エージェントたちの実際の働き方がより適切に考慮されています。だからこそ、私たちにとって成果を測る上で有意義な指標となっているのです。
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